コンサータを四年服用して分かったメリットとデメリット

コンサータを服用して感じた効果や副作用について書いていこうと思う。期待される効果や副作用は調べれば分かると思うので、このブログでは実際に僕が感じた素直な感想を書いていこうと思います。

明らかに感じられた効果

  1. 頭のなかが静まる
  2. 作業に集中できる
  3. 睡眠時間の改善
  4. 暴飲暴食の減少

順番に説明します。

頭のなかが静まる

まずコンサータを服用して思ったのは頭のなかが静かになることでした。飲んで30分もすれば頭のなかが静寂に包まれます。初めてコンサータを飲んだときはあまりの違いに感動して泣いてしまいました。

ADHDの頭のなかでは絶えず欲求やアイディアが連想ゲームのように繰り返されています。例えるなら泡です。何かがやりたいという衝動や、何かに対する気づきや疑念が、泡のように膨らんでは弾けて消えていくような感覚です。これらは注意散漫や衝動性からくる問題の原因です。

これが消えることで脳内は静けさに包まれ、安らぎに近いなにかを感じます。コンサータは簡単に処方できる薬ではありませんが、この感覚を体験するだけでもこの薬を試す価値はあると思いました。

作業に集中できる

頭のなかのノイズが消えて作業に集中できるようになりました。単純作業への集中力が目に見えてあがりましたし、作業へ移行する時間が短くなりスムーズに作業できるようになりました。

仕事はもちろん、朝起きてからの準備がスムーズになりました。また自分で自分を律してやらなければならないこと(僕の場合は小説執筆やブログなど)への挑戦がしやすくなりました。

それまではいつまでも夏休みの宿題をやらない子供のように行動できなかったのが少し改善されました。

睡眠障害の改善

まず日中の眠気がなくなりました。そして決まった時間に就寝しやすくなりました。僕は朝コンサータを服用していたので夕方頃に効果がきれてきます。するとその反動からか一気に眠たくなります。あまりに酷いとそこで眠ってしまいますが、その眠気を乗り越えると夜に寝ることができ、規則正しいリズムが生まれ翌朝も起きることができます。

また睡眠時間が短くなりました。僕は1日平均10時間以上寝ていますし、冗談抜きでたまに24時間寝ていることもあります。それが7時間くらいの平均的な睡眠時間になり、もったいないと思っていた一日の平均時間が増えました。

食欲減退

これが一番強く感じたし、辛かったです。低容量の時から強く感じたし、量を増やせば増やすほど満腹感が強くなった。

自分はかなり食べるほうで1日3食しっかり食べていたがコンサータを服用してからは食事量が減り、回数も1日2食になりました。食事への興味が薄れ1日1食でも問題ありませんでしたが、健康へ影響を心配してがんばって食べてました。

食べたあとに服用すると満腹に感じる度合いが食後に変化するので、酷く食べ過ぎたときのような気持ち悪さが吐き気を感じるので食事は慎重にしていたし、朝起きてからすぐに薬を飲んで効果が出始めてから食べるようにしていた。

甘いものを食べることが増えた。お腹がいっぱいだと言ってもそれは感覚の話で必要なエネルギーがいないからだ。お菓子やデザートやアイスクリームは少量なので気持ち悪くならなくてすむし、甘さというわかりやすい味覚が満足感を高めていた。

これまでの自分の感覚を忘れていっていることに気づく

コンサータの効果は日常生活を送る上で必ずあなたの助けになると思います。それは仕事だったり、朝の支度だったりといった作業をしている瞬間にふと気づくはずです。僕もかなり助けられました。失敗が減り、空想の時間が減り、身体を動かすという一日を生きていく上で何より大事な行動をする時間が増えました。

しかしその裏であることに気づき始めていました。それはこれまでの自分の感覚が鈍っているということです。薬を服用して変化があったということは、それまでの自分とは決別しなければならないということ。

僕は映画を見たり、音楽を見たりしたときによく泣きます。センチメンタルな感覚で感動して泣くというわけではなく、結構どうでもいいシーンで泣くんですよね。自分でも泣きたいわけじゃないんですが、勝手に涙が出てくるのです。

しかしコンサータを服用していると創作物に触れると涙が出てくるという現象が減りました。これには不安を感じました。

僕は小説を書いています。創作活動に影響が出るのではと考えたわけですね。しかし最初はあまり気にしすぎるのもやめようと思っていました。考えすぎるのは自分のよくない癖だと分かっていたし、なにより小説を書き直しているときの作業はかなり捗ったからです。

服用をはじめて3年くらい経ったときに気づきました。気力がわかないということに。説明しづらいのですが、生きるための原動力というか、リビドーのようなものが喪失しているのです。酷いときは鬱状態のように一日なにもせずに天井を見上げているだけの日もありました。

上記に書いたとおり、薬を飲み忘れたときそれまで抑圧されていた食欲などの欲求が爆発します。そのときに思ったんです。その欲求が大事なものだったんじゃないかと。

医者に内緒でコンサータの服用を止めたりして実験をしてみました。その結果、必ずしもコンサータを服用しなければならないことはないんじゃいかと思いました。

そもそも服用は個人の選択であるし、服用しなくてものびのびと社会で生きているADHDの方はたくさんいます。それに僕の生活にコンサータが必要なのかどうかもまだ分からない。答えを出すのには早すぎる。そう思ったのです。

インチュニブという新薬

日本には認可されたADHDの薬が3つあります。1つ目がストラテラ。2つ目がコンサータ。そして3つ目がインチュニブです。

インチュニブは一番新しい薬で、他の二つとは脳への作用の仕方がまったく違う薬です。僕はストラテラとコンサータは服用したことがあるけど、インチュニブはまだ試していませんでした。

せっかくある選択なので色々試してみてから考えようと思いました。

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